朝から青空が広がった6日、「ボタンの寺」として知られる長野市若穂保科の清水(せいすい)寺では満開のシダレザクラが本堂前を彩り、吹き抜ける春風に垂れ下がった枝が揺れていた。
シダレザクラは1916(大正5)年の大火後に植えられ、樹齢は100年を超える。今年は例年より約2週間早く見頃を迎え、今が最盛期。寺を管理する北野和男・寺務長(71)は「各地の名木と比べて派手さはないが、静けさの中にたたずむ姿がとても美しい」と、桜を見上げた。
最近はコロナ禍で参拝客は少ないというが、この日は写真愛好家らが一帯を散策し、シャッターを押す姿も見られた。これからはヤエザクラが咲き始め、5月にはボタンの季節を迎える。