中央アルプスの代表的な雪形「島田娘」が千畳敷カール南側に現れ、8日、伊那市荒井の写真愛好家向山世男(せいお)さん(84)が駒ケ根高原から写真に収めた。昨年より1カ月早い撮影といい、「こんなに早く島田娘に会えてうれしい」としている。
島田娘は、雪が解けて浮かび上がった黒い山肌が、島田まげを結った女性に見え、かつては田植えなどの目安とされた。「県内に雪形はたくさんあるが、形がはっきりしている島田娘が一番気に入っている」と向山さん。撮影場所を変えたりしながら、2002年から撮影を続けている。
今年も5月に入って見に行く予定だったが、今月7日、写真のコンテスト用の題材を探しに行く途中で運転しながらちらっと出現に気付いて「驚いた」。8日は早朝から出掛け、桜を絡めた島田娘を撮影した。「雪解けが進むと首元が太くなるので、今が一番きれい」と目を細めた。