新緑の中、新山彦橋を渡るトロッコ電車=黒部市宇奈月町音澤

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待ってた峡谷の春 黒部トロッコ電車

北日本新聞(2021年4月21日)

 北アルプスの大自然を楽しめる黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が20日、一部区間(宇奈月-笹平の7キロ)で今季の営業運転を開始した。昨シーズンは新型コロナウイルスの影響で4、5月の営業を見合わせたため、4月からのスタートは2年ぶり。同鉄道はことし創立50年の節目を迎え、記念事業を展開することで、昨年大きく落ち込んだ客足の回復を目指す。欅平(けやきだいら)まで20・1キロの全線開通は5月11日を予定する。

 記念事業の一つである創立50年の特製ヘッドマークを冠したトロッコ電車がお目見え。法被姿の宇奈月温泉の女将(おかみ)らが見送る中、新緑の峡谷に向け出発した。

 宇奈月駅ホームでセレモニーがあり、鈴木俊茂社長は「コロナの影響が続く中での営業になるが、乗降客に感動を届けられるよう頑張りたい」とあいさつ。大野久芳市長は祝辞で「コロナのワクチン接種が進めば、収束も見えてくるだろう。乗降客と宇奈月温泉の利用者が右肩上がりになることを期待している」と述べた。

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