アート作品を活用したまちづくりに取り組む福井県大野市の市民団体「おさんぽアートミュージアム大野」は5月15日、同市明倫町の空き店舗にギャラリーをオープンする。画家の瑛九(えいきゅう)さんら市内に数多く残る作家の作品や、大野との関わりを紹介する資料などを展示する。
同市ではかつて、無名な若手作家の作品を市民が購入して芸術活動を支える「小コレクター運動」が盛んに行われた。世界的に知られる靉嘔(あいおう)さんやキムラリサブローさんの作品が、一般家庭に保管されている。
昨年10月結成の「おさんぽアート大野」は、市内に眠る作品を市民や観光客に見てもらい、まちづくりにつなげようと活動。まちなかを散策しながら鑑賞してもらうことを目指し、これまで市街地の空き店舗5カ所に約20点を飾ってきた。
ギャラリーは15日午後1時半、元洋品店の空き店舗にオープンする。瑛九さんや泉茂さん、北川民治さんらの作品計28点のほか、靉嘔さんが大野市に訪れた様子を収めた写真アルバムなどの資料を並べる。
13日に会場の設営があり、メンバー11人が作業に取り組んだ。山崎義昭代表は「ギャラリーは美術サロンのようなイメージ。"お散歩"の休憩所として立ち寄ってもらいたい」と話している。
15日は、午後2時からと午後7時からの各40分間、山崎代表が「おさんぽアート大野」の活動や作家と大野のつながりなどについてのギャラリートークを行う。定員は各30人。