アート作品を活用したまちづくりに取り組む福井県大野市の市民団体「おさんぽアートミュージアム大野」のギャラリーが5月15日、同市明倫町にオープンした。"お散歩"の休憩所として、空き店舗を活用し整備され、鑑賞拠点の開設を祝う記念イベントが行われた。
かつて無名な若手作家を支援する運動が盛んだった同市の一般家庭では、世界的に著名となった作家の作品が保管されている。市民や観光客が作品を見て歩いて楽しめる散歩コースになればと、同団体は市街地の空き店舗5カ所に作品を飾ってきた。
オープンしたギャラリーは画家の瑛九(えいきゅう)さん、靉嘔(あいおう)さんらの作品28点のほか、作家と大野市のつながりを紹介する資料などを展示している。この日は、テープカットや山崎義昭代表によるギャラリートークが催された。
山崎さんは「懐古のためではなく、次の時代につなげていきたい。コロナによる閉塞(へいそく)感が漂う今こそ文化の時期。絵を見て元気になってほしい」と話している。
開館日は土日の午前10時~午後3時だが、不定休。開館情報はフェイスブックやギャラリー正面の看板で発信する。