約20センチに育ち出荷される若狭まはたの稚魚=5月20日、福井県小浜市堅海の県栽培漁業センター

約20センチに育ち出荷される若狭まはたの稚魚=5月20日、福井県小浜市堅海の県栽培漁業センター

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高級魚「若狭まはた」ブランド化向けすくすく 福井県小浜市で稚魚出荷始まる

福井新聞(2021年5月21日)

 福井県がブランド化を進める高級魚「若狭まはた」の稚魚の出荷が5月20日、小浜市の県栽培漁業センターで始まった。約20センチほどに育ったマハタは、ぴちぴちと跳ね元気いっぱい。職員が傷のない個体を選んで箱に詰め、嶺南の養殖業者に出荷された。海のいけすで育てられ、来年の夏から冬ごろに食べ頃の大きさになる。

 若狭まはたは、淡泊ながらも上品な脂が乗った白身魚で、弾力がある。刺し身や煮物、あぶりがおすすめで、通年で食べられる。

 2015年に試験養殖を開始し、昨年度から県産稚魚の出荷を始めた。今季は昨年度の倍の2万匹を出荷する計画で、最初は1・6ミリだった稚魚はセンターで約1年育てられ、出荷に適した約20センチ、250グラムほどに成長した。

 鋭い背びれがあり、成育中にほかの個体を傷つける恐れがある。この日は職員が1匹1匹網ですくって傷のない個体を選び、さらに出荷中に傷付けないよう、1匹ずつの仕切りを設けた箱に16匹詰めてトラックに載せた。いけすで1年半育つと、刺し身に適した1・6キロほどの大きさになるという。

 県企画・先端研究室の主任研究員は「知名度の低さが課題だが、食べてもらえればリピーターが確実につくほどおいしい」とPRに力を入れていきたいとした。県水産課のホームページでは、若狭まはたを提供する民宿を紹介している。

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