菓子製造販売の「菓匠(かしょう)Ｓｈｉｍｉｚｕ」（伊那市）は、高級あんパンの専門店「名もなきパン職人」を、伊那市上牧の店舗隣で始めた。Ｓｈｉｍｉｚｕは、１９４７（昭和２２）年にあんこと餅の卸業として創業。高級あんパンには、７０年余作り続けてきたあんこを使っている。伝統の味と、洋菓子を作るパティシエの技術を組み合わせたパンを提供している。

　商品は「高級つぶあんぱん」など３種類。高級つぶあんぱんは、バターや卵をふんだんに使ったふわふわの生地と、軟らかめに仕上げたあんこが特徴だ。

　他の２種類は、熟成発酵させたフランスパンを使った「あんバターフランス」と、さくさくした食感の生地と小豆の甘さを楽しめる「あんデニッシュ食パン」。高級つぶあんぱん４個とあんバターフランス２個で１９００円（税込み）など、当面はセット販売のみ行う。

　あんパンの専門店は、新型コロナウイルスの感染拡大で遠方へ行けない中でも旅行気分を感じてほしい―と、ロンドン名物の赤い２階建てバスをイメージした外観にした。１階は販売所、２階はイートインスペースになっている。

　今月１４日の開店以来、親子連れらで早速にぎわっており、社長の清水慎一さん（４６）は「わくわくした気持ちで店に足を運んでほしい」と話している。毎週金、土、日曜日のみに営業。当面は混雑を避けるため、整理券を配布する。