金沢市の石川県立歴史博物館で開催中の特別展「小原古邨(おはら・こそん)-海をこえた花鳥の世界-」(同博物館、北國新聞社主催)は26日から、展示内容を一新した後期展が開幕する。25日は陳列作業が進められ、金沢生まれの絵師・古邨が手掛けた繊細な花鳥版画が会場を彩った。
今展では、明治後期以降に欧米で高く評価されながらも、国内では今日まで無名の存在だった古邨にスポットを当て、絵師としての高い技術や、錦絵(にしきえ)(江戸期の木版画)の流れをくむ近代版画の魅力を伝える。
後期は、代表作の「竹に雀(すずめ)」をはじめ、身近な自然の中で生きる鳥たちの営みを温かく見つめる秀作などを展示する。中外産業(東京)・原安三郎コレクションの所蔵作を中心に約200点が並ぶ。
6月27日まで。入場料は一般1千円、大学生800円、高校生以下無料。