甘納豆で塩分補給を―と、商品をPRする岡山さん(右)と寺沢さん

甘納豆で塩分補給を―と、商品をPRする岡山さん(右)と寺沢さん

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この夏は甘納豆で熱中症対策 飯田の半生菓子メーカー開発

信濃毎日新聞(2021年5月28日)

 この夏は甘納豆で熱中症対策を―。飯田市北方の半生菓子メーカー「月見堂」は、糖蜜に漬けた小豆に塩をまぶした甘納豆商品「蜜漬け塩あずき」を販売している。半生菓子は飯田下伊那地域で製造が盛んだが、お年寄りの好みというイメージが強い。若い世代にも手に取ってもらうために、塩分を補給できる甘納豆という新たな食べ方を提案している。

 昨夏、工場の作業の合間に熱中症対策で塩あめを食べていた従業員から「半生菓子で塩分補給ができたら面白い」と提案があり、商品開発を決めた。風味豊かな北海道産の小豆を糖蜜に漬け、淡路島産で海藻の成分が含まれている「藻塩」をふりかけて上品な甘さに仕上げた。

 ターゲットは、半生菓子になじみのない若い世代。パッケージデザインは、同市松尾明のデザイナー寺沢朝子さん(40)が担当。夏にぴったりな青色に、和菓子の「品」を表現した黄色を少し混ぜた色を基調とし、塩のイラストを添えた。チャック付きの小袋で持ち運びやすい。

 100グラム当たりの食塩相当量は0・9グラムで、同社の通常の甘納豆の9倍。軟らかいので、塩あめよりも気軽に食べられる。製造開始から71年の歴史があるという同社の甘納豆。工場責任者の岡山明裕さん(33)は「新しいお客さんに、いろいろな食べ方を楽しんでほしい」と話した。

 1袋40グラム入りで、税込み200円。県内外のスーパーなどで販売している。問い合わせは同社(電話0265・48・8320)へ。

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