福井県福井市が市内の飲食店などと協力し考案した、県産食材を使った写真映えを重視したメニューが6月1日、市内八つの飲食店で提供され始めた。統一ブランドネームを「粋福(ふくいっぷく)」として、各店舗が料理の見栄えを工夫している。会員制交流サイト(SNS)を利用する若年層の来訪意欲を高めたいとしている。
北陸新幹線県内開業に向け、若者の旅行ニーズや新たな観光資源の創出を目指し企画。昨年8月から市内の飲食店やインスタグラマーらと共同で開発を進めてきた。
「粋福」は、「粋」な食材が福井に多くあることや、旅の途中に「一服」できるメニューという意味が込められている。水引をイメージしたデザインロゴも制作した。
第1弾として「粋福ごはん」「粋福パフェ」の2種類の提供を始めた。8店舗のうち、ごはんが3店舗、パフェが5店舗。今秋ごろにはさらに「粋福こびり」「粋福スープパエリア」の2種類のメニュー化を目指している。
粋福ごはんは、県産米と福井が誇る海、山の幸を味わえる。「粋福」や「福いいネ!」のロゴが入った升を器に提供される。市内の料理店「くずし割烹(かっぽう)ぼんた」では、若狭牛や九頭竜舞茸、三国産甘えびなどをふんだんに盛り込んだ。価格は3300円(税込み)。
粋福パフェは、福井銘菓の羽二重餅やご当地サイダー「さわやか」を使用したジュレが共通食材で、クリームソーダ仕立てのレトロなパフェ。価格は486~1500円(税込み)。
観光情報を紹介する市のポータルサイトなどでメニューの写真を紹介する。
5月31日の記者会見で発表した東村市長は「(写真を見た人が)こういう食事を食べたいと思って福井に来てもらえたら」などと期待を寄せた。
提供店舗は次の通り。
▽粋福ごはん くずし割烹(かっぽう)ぼんた(ハピリン1階・2階)旬香逎燈(しゅんかしゅうとう)煙や(大手2丁目)
▽粋福パフェ 一乗谷あさくら水の駅(安波賀中島町)ごーる堂(畠中町)GIORNOFukui,(福井駅前・片町)村中甘泉堂(中央1丁目)