体を近づけるカリン(左)とキュウタロウ=富山市ファミリーパーク

体を近づけるカリン(左)とキュウタロウ=富山市ファミリーパーク

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キリンのペア相性良し 赤ちゃん誕生期待 ファミリーパーク

北日本新聞(2021年6月7日)

 富山市ファミリーパーク(同市古沢)は今年4月、飼育しているアミメキリン「キュウタロウ」(雄、4歳8カ月)の繁殖相手として、盛岡市の動物園から「カリン」(雌、3歳10カ月)を借り受けた。パークでは2015年以降、キリンの死が相次ぎ、繁殖のためにペアが組めない状況が続いていた。2頭の相性は良く、久々の赤ちゃん誕生に期待が高まる。

 ファミリーパークは1984年の開園以来、アミメキリン18頭を飼育し、うち9頭は園内で生まれた。ただ、2013年を最後に赤ちゃんの誕生はない。

 この6年で死んだのは4頭。キリゴロウ(雄)とコナツ(雌)は3頭の子をもうけた後、15年1月と同11月にそれぞれ病死した。キリン不在となったパークは、県外からリン(雄)、羽夏(はな)(雌)を借り受けたが、羽夏がやって来て2カ月後の17年11月、リンが消化管の障害で死んだ。2歳11カ月の若さだった。繁殖のため翌18年5月にキュウタロウ(雄)を受け入れたが、今度は羽夏が事故死した。交尾行動が確認されていただけに、関係者の落胆は大きかった。

 キリンは病気の早期発見が難しい動物と言われる。血液検査をしたくても、採血の痛みで興奮し、暴れてしまうことがあるからだ。

 また、草食動物は消化器官が大きいため、長時間横たわると内臓が損傷する恐れがある。麻酔は副作用が心配だ。こうした背景もあり、病死した3頭も亡くなる直前まで兆候は見られなかった。

 一方、羽夏のケースはパークにとって思いがけないものだった。昨年4月、飼育員が飼育室の金網に角を引っかけた状態で死んでいるのを発見。頸椎(けいつい)脱臼により、血流の循環不全を引き起こして命を落とした。飼育員の雨宮勇斗さん(33)は「長く世話をしていても想定できない行動だった」と語る。

 キリンの赤ちゃんは、遺伝的多様性の保全に取り組む日本動物園水族館協会が定める計画の下、授乳期間が終わるとほかの動物園に移される。カリンも計画に沿ってやって来た。

 カリンとキュウタロウはおりを挟んでお見合い中。互いに体を近づけるなど相性の良さが確認された。キリン舎では、そんな2頭の仲むつまじい様子を公開している。ただ、カリンが繁殖できるのは体が成熟する4歳半になってから。キリンは出産まで1年以上身ごもるため、赤ちゃん誕生は早くて2023年という。

 小峠拓也動物課長(52)は「今度こそキリンの赤ちゃんが生まれるように2頭の体調管理に気を配りながら飼育していきたい」と話している。

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