松本市島内の児童養護施設「松本児童園」近くの梓川河川敷で5日夜、同園の子どもたちのために花火が打ち上げられた。新型コロナ下で窮屈な思いをしている施設の子どもたちに笑顔と思い出を―と、県内外の煙火業者6社でつくる「花火であしながおじさん実行委員会」が企画。3~18歳の31人と職員が大輪の花火を見上げた。
夕焼けの北アルプスを望む園庭で、子どもたちは「3、2、1...」とカウントダウン。スターマインなどの花火75発が色とりどりに空を埋めると、「きれい」「でっけえ」と歓声が上がった。田川高校(塩尻市)の1年生男子(15)は「すごい迫力。近くで見られて感動した」と話した。
実行委はアルプス煙火工業(飯田市)の呼び掛けで昨年発足し、打ち上げは飯田市に続いて2回目。各地で花火大会の中止などが相次いでおり、実行委に参加している華松煙火(松本市)の上條博人社長(62)は「こんな歓声は久しぶり。うれしいですね」と目を細めていた。