明治から昭和にかけて活躍した日本画家、尾竹越堂(えつどう)、竹坡(ちくは)、国観(こっかん)兄弟の作品を集めた「第2回尾竹3兄弟絵画展」が、新潟県長岡市島崎の良寛の里美術館で開かれている。繊細な筆遣いで描かれた人物画や花鳥画など43点を展示している。
尾竹3兄弟は、現在の新潟市西蒲区出身。日本画や浮世絵の分野で一時代を築き、大きな存在感を示した。
洋服の模様や人物の表情などが緻密に描かれた「桜と洋装母子図」は、次男竹坡の14歳のときの作品。竹坡は3兄弟の中で最も高い評価を得ていて、少年期から才能を発揮していたことが分かる。
中国北宋時代の学者で詩人の林和靖(りんわせい)を題材に、3兄弟がそれぞれ描いた作品も並ぶ。桑原剛館長(78)は「3兄弟の違いや共通点を見比べながら作品の多様性を楽しんでほしい」と話した。
30日までは人物画、7月1日からは風景画を中心に展示する。7月25日まで。入館料500円、小中学生300円。