新潟県長岡市栃尾大町の酒造会社「越銘醸」は、雪の中で100日間貯蔵し、熟成させた純米吟醸酒「壱醸(いちじょう) 雪室貯蔵酒」を発売した。「今年は雪が十分にあり、ゆっくり熟成されておいしい酒になった」と自信を持って送り出した。
一之貝地区の棚田米で仕込んだ原酒に栃尾の雪を生かそうと、2017年から純米吟醸酒を雪中で貯蔵し売り出している。昨年は少雪で貯蔵できなかったため、販売は2年ぶり。
1月中旬に蔵の屋根の雪を下ろして敷地内に高さ4、5メートルの雪山をつくり、瓶詰めした酒を埋めた。4月下旬に掘り出した。
杜氏(とうじ)の浅野宏文製造部長(42)は「香りはシャープに、味は辛口めに仕上げた。料理に合わせやすい」と話している。
720ミリリットル入りで3300円。限定2千本。壱醸を取り扱う県内の酒販店約30店で販売している。