「あやしいもの」を描いた北斎の作品の一つ

「あやしいもの」を描いた北斎の作品の一つ

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北斎が描いた「あやしいもの」 小布施で企画展

信濃毎日新聞(2021年6月18日)

 小布施町の北斎館は19日、企画展「あやしい浮世絵」を始める。江戸時代の浮世絵師葛飾北斎(1760~1849年)が読本(よみほん)の挿絵などで描いた幽霊や怨霊などの約60点を紹介。奇妙な作品を見て、一足早く納涼気分を味わってもらう。

 怪談の絵では、夫から虐待を受けた妻が怨霊になって夫から離れず付きまとう場面を表現。柳の葉の動きや川の流れで、怪しい雰囲気を演出している。他にも、1日に数百匹のスッポンを殺して調理していた店主がある夜、大量のスッポンに襲われて慌てふためく様子を描いた作品などがある。

 同館の若林美歩学芸員(25)は「江戸時代も奇っ怪な話は庶民に好まれていた。怖さだけでなくユーモアあふれる北斎の作品を見てほしい」と話す。8月29日まで。午前9時~午後5時。会期中無休。入館料は大人千円、高校生500円、小中学生300円。

 同7日午後2時からの特別講演会では、文芸評論家の東雅夫さんが「近世の妖怪変化と現代と」をテーマに話す。聴講料は無料(入館料は別途必要)。

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