福井地震や福井豪雨などの被害や復旧を、被災地に駆け付けたボランティアの活動から振り返る企画展「災害とボランティアパネル展」が、福井市のハピリン内の市総合ボランティアセンターで開かれている。入場無料で7月18日まで。
災害を教訓にして、被災地で活動するボランティアについて考えてもらおうと、同センターが毎年企画している。
パネル約30点を展示。福井地震発生後、米軍が撮影した福井市中心部の写真は、建物が倒壊し、所々に煙が上がり火災による被害も大きかった様子が見て取れる。
発生翌日から当時の災害ボランティアといえる「勤労奉仕隊」が活動に当たった。県内をはじめ石川、富山、京都、滋賀、岐阜など各地から交代で被災地に入り、道路や橋の復旧などに尽力した。このほか全国から集まった学生ボランティアで組織した「北陸震災学生救援隊」や福井県連合青年団、仏教団体、キリスト教団など宗教団体も活動した。
福井豪雨では、行政と災害ボランティアセンターが被災した地区や集落に現地本部を設置し、自治会役員などと現地の被災状況を把握し、支援活動が円滑に行われたケースも紹介している。
ロシア船籍のタンカー・ナホトカ号が沈没し、県内の海岸に大量の重油が漂着した際のボランティア活動も写真で伝えている。
市市民協働・ボランティア推進課は「過去の災害の経験や教訓を次世代に引き継ぐとともに、災害ボランティアへの関心と理解を深めてもらいたい」と話している。