白山市の白山比咩神社で２９日、天皇陛下の即位を記念した石碑の設置が完了し、神職や氏子らが、陛下が白山に思いを寄せて詠んだ歌を後世に残す決意を新たにした。

　石碑は横２・１メートル、縦１・７メートル、奥行き１・１メートル。手取川上流の根倉谷付近でとれた約１０トンの砂岩に、陛下が詠んだ「ももとせの昔　帝の見ましけむ　白山にして　我のぼりゆく」の歌を刻んだ。

　同神社によると、天皇陛下は１９８０（昭和５５）年８月、白山比咩神社を訪れ、白山を登った後、明治神宮後鎮座６０年祭の際にこの歌を詠んだ。百年前に明治天皇がご覧になったであろう白山に登るとの心情が表現されている。

　石碑は境内の白山奥宮遙拝所付近に設置された。２９日は除幕式が行われ、お祓いの後、村山和臣宮司、中村健一氏子崇敬者総代会長らが除幕した。