黒部峡谷鉄道(黒部市黒部峡谷口)は30日、創立50周年記念事業として、同市宇奈月町下立のふるさと水環境公園に展示されているトロッコ電車の補修を終えた。1993年に宇奈月町に寄贈したもので、地域への感謝を込めながら公園のシンボルをピカピカにした。
展示されているのは同鉄道が30年以上使用した電気機関車と客車各1台。同鉄道宇奈月駅方面に向かう県道沿いにあるため観光客や住民に親しまれてきたが、近年は傷みが目立っていた。
補修は車両管理を担当する社員約10人が28日に開始。木製の側板を取り替えたり鉄部のさびを落としたりした。新たに塗装し、オレンジを基調とした鮮やかな色合いがよみがえった。
斉藤辰夫技術部長は「節目に合わせ、きれいにでき良かった。黒部峡谷を訪れる人や地域の皆さんに今後も親しんでもらいたい」と話した。