福井県越前町の「越前みなと大花火」の実行委員会は、町をPRするオリジナルご当地Tシャツの販売を始めた。大花火は新型コロナウイルスの影響で2年連続中止になったが、地域住民の要望に応えて製作。デザインを担当したメンバーは「こんなシャツが着たい、という思いを形にした」と仕上がりに自信を見せている。
実行委は例年、大花火の宣伝を兼ねて運営スタッフ用のTシャツを作っている。地域住民にも好評で、毎年購入して愛用する人も多い。
大花火が中止になった昨年、Tシャツの製作もとりやめたところ、地域住民から「今年はないのか」「さみしい」などの声が相次いだ。このため、今年も大花火は開催できなかったが、Tシャツの製作は4月末から始めた。
デザインは例年公募して決めているが、今回は「町のPR」をテーマに実行委メンバーが一から考えた。胸元に地元が誇る越前がにを配置し、背面には力強い筆致の「越前」の文字の周りに、波や越前水仙を図案化した模様をあしらった。波や水仙は、越前町の頭文字「E」に見えるよう趣向を凝らした。
委員長は「みなと大花火は今年35回目を迎えるはずだった。コロナ禍で落ち込む町を盛り上げ、歴史ある祭りを将来につなげたい」と話している。
Tシャツは黒と白の2種類。6サイズあり、価格は1500円。来年3月まで販売を予定している。購入希望者は町越前コミュニティセンター=電話0778(37)1501。