国鉄時代の雰囲気を感じ、思い出づくりを―。しなの鉄道（上田市）は２３日、車両更新に伴い今夏に引退する「１１５系」５両を用いた臨時列車を運行する。「懐かしの車体カラー」として数年前からクリーム色と青色の「横須賀色」（スカ色）をまとい、沿線住民や鉄道ファンらの目を楽しませてきた車両だ。

　午前と午後の２回運行。午前は屋代駅に集合し、小諸駅で解散する。午後は同駅集合、屋代駅解散。走行区間は当日の「お楽しみ」で、どちらも１００キロ以上走行する。ソースかつ丼弁当など飲食の提供があり、記念品や記念乗車証をもらえる。物販や撮影会も計画しているという。

　引退するのは１９８０（昭和５５）年製造の「Ｓ１６編成」（３両）と、８１年製造の「Ｓ２６編成」（２両）の２編成。Ｓ２６編成は同社で唯一、座席の形や色が製造当時のままだという。横須賀色は旧国鉄が横須賀線で始めた塗装。担当者は「人気のあるスカ色に乗り、昔をしのびながら楽しんでほしい」と話す。

　料金は１人１万４千円。２人以上で申し込む。午前、午後それぞれ先着８０人までで、午後は既にキャンセル待ち。同社ホームページから専用サイトへアクセスし申し込む。問い合わせは同社お客さまセンター（電話０２６８・２１・３４７０）へ。