カフェのオープンに向けて準備をする牧田さん=輪島市白米町

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千枚田一望絶好の立地 空き家をカフェに再生 22日開業「輪島盛り上げたい」 奥能登の食材でメニュー

北國新聞(2021年7月10日)

 輪島市の国名勝「白米(しろよね)千枚田」を一望できる空き家が22日、奥能登の食材を使ったメニューを提供するカフェに生まれ変わる。互いに面識のなかった市外の若者2人が棚田の織りなす絶景に魅せられ、共同で開業を決めた。2人は店が軌道に乗れば移住も考えており、「輪島を盛り上げたい」と意気込んでいる。

 カフェ「SENMAIDA COFFEE」を開業するのは、寺西優稀さん(28)=津幡町=と、牧田翔さん(33)=越前市。木造2階建ての空き家の2階部分をカフェとして活用し、能登町特産の赤崎いちごを使ったかき氷やオリジナルブレンドコーヒーなどを提供する予定だ。

 寺西さんは金沢市内の飲食店で働くうち、カフェ経営に興味を持ち、独学で勉強を始めた。東京・銀座で約8年間、パティシエを務めた牧田さんは現在、地元越前市のカフェに勤務している。2人とも自分の店を持つのが夢で、青年会議所を通じ、同じ時期に千枚田を一望できる空き家を紹介された。一目で気に入った2人はすぐに意気投合し、共同で店を運営する運びとなった。

 千枚田を見渡せる抜群のロケーションから、空き家を借りたいとの要望は複数人から寄せられていたが、所有者の男性は寺西さんと牧田さんの独立に向けた熱意に心を動かされ、貸し出すことにした。

 店は当面の間、週末を中心に営業する予定で、輪島塩を用いたスイーツなどの提供も計画する。寺西さんは「千枚田は観光地だが、住民にも気軽に来てもらえるような店にしたい」と力を込め、牧田さんは「窓を見れば世界農業遺産の景観がある。それに値する場所にしたい」と語った。

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