巣の中で身を寄せ合うひな(富山市ファミリーパーク提供)

巣の中で身を寄せ合うひな(富山市ファミリーパーク提供)

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ライチョウひな、抱卵でふ化 富山市ファミリーパークで3年連続

北日本新聞(2021年7月14日)

 富山市ファミリーパークは13日、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のニホンライチョウのひな5羽が母鳥の抱卵でふ化したと発表した。環境省の保護増殖事業で2015年から人工繁殖に取り組んでおり、自然ふ化は3年連続。ただ、母鳥がひなを育てる「育雛(いくすう)」には成功しておらず、今年も挑戦がスタートした。

 同日午前11時5分ごろ、園内の繁殖室にある巣で5羽がふ化しているのが確認された。いずれも体長約6・5センチ、体重約16グラムで性別は不明。母鳥の腹の下に隠れたり、出てきたりして元気な様子という。今回の母鳥は初めて繁殖に関わった雌で、14日にもひな1羽がふ化した。

 これまでの2年間は、ひなが衰弱死したり感染症で死んだりして育雛を成功させることができなかった。

 今年は、感染症を防ぐため、2部屋体制で飼育し、室内の消毒が隅々まで行き届くようにする。この他、必要な腸内細菌を定着させる目的で、生菌剤を混ぜた餌を与えることにしている。

 ふ化後、2週間程度は体調を崩しやすいため、堀口政治動物課長代理(56)は「昨年の反省を踏まえて衛生管理を徹底しながら親子の様子を観察したい。全てのひなが無事に育ってほしい」と話した。

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