2019年10月の台風19号災害の被災地を支援しようと、長野市長沼地区の飲食店「もんも」と同市の清泉女学院大人間学部の学生たちが商品開発に取り組んでいる。同地区特産のリンゴや信州産のみそなどを生かした焼き肉のたれを作り、販売する計画。18日、店に学生ら8人が集まり意見交換した。
復興祈念事業を企画する市などの実行委員会が、若者の力を借りて被災地について情報発信しようと企画し、大学ともんもに協力を依頼した。学生たちは今月上旬から、市長沼支所で復興状況を調べ、製造を任せる市内のみそ製造販売会社と打ち合わせをしている。
もんもは、台風災害の後に炊き出しなどのボランティアをした同市赤沼の星野良和さん(57)と妻の百代さん(38)、飯綱町の宮腰貴洋さん(37)の3人が2月に開店。学生たちはこの日、被災直後の活動や、開店に至る3人の思いに耳を傾けた。店で提供しているジンギスカンのたれには長沼産などのリンゴが使われていることなども学び、開発するたれについて構想を膨らませた。
たれは11月に発売予定。小布施町の被災家屋の泥出しのボランティアを手伝った同大3年の小林真耶さん(20)=須坂市=は「復興に関わるいろいろな人の思いを乗せたたれを作りたい」と話した。