厳しい暑さが続く中、新潟県魚沼市の荒沢岳(1969メートル)では年間を通じて雪が消えない「中荒沢の万年雪」と呼ばれる清涼スポットが人気だ。うだるような暑さとなった19日も現地は平地に比べて気温が10度以上低く、雪に冷やされた沢筋の風が心地よく吹き抜けていた。
中荒沢の万年雪は標高約900メートルにある。銀山平キャンプ場の登山口から徒歩40分ほどでたどり着けるため、「日本一容易に行ける万年雪」として知られる。
急峻(きゅうしゅん)な谷に囲まれた沢に雪が集まり、風向きの影響で山の反対側からも雪が降り積もるという。雪解けした場所から山野草が芽吹き、季節外れの植物も楽しめる。
2004年には雪渓崩落による死亡事故も起きており、観賞には注意が必要。魚沼自然大学理事の武藤光佳さん(78)は「雪に冷やされた風が気持ち良い。登山の装備を整え、危険なので雪の上を歩くのはガイドの指示に従ってほしい」と話した。
入場料は管理協力金として大人200円(小学生100円)。入場は午前9時~午後3時ごろ。ガイドなどの問い合わせは魚沼市観光協会、025(792)7300。