「八尾ブレンド」をPRする玉生社長(左)と福島社長

「八尾ブレンド」をPRする玉生社長(左)と福島社長

富山県 富山・八尾

ライバル酒造タッグ 互いの酒ブレンド 八尾の玉旭と福鶴

北日本新聞(2021年8月20日)

 富山市八尾地域中心部にある玉旭酒造(東町、玉生貴嗣社長)と福鶴酒造(西町、福島淳社長)は20日、互いの日本酒をブレンドさせた新商品を売り出す。新型コロナウイルスの影響で地元の伝統行事「おわら風の盆」が2年連続中止となる中、ライバルがタッグを組み八尾の盛り上げに一役買う。両社長は「今は手を携え、ともに困難を乗り越える時」と力を込める。

 商品名は「八尾ブレンド」。純米酒と原酒の2種類があり、それぞれ両社の酒を半分ずつ混ぜている。純米酒は玉旭酒造、原酒は福鶴酒造で各1500本限定で製造。互いの個性を残ししつつ、味に奥行きのある辛口が特長だ。

 計画は風の盆の2年連続中止が決まった7月上旬ごろ、八尾の活性化と、新型コロナ禍で需要が落ち込む日本酒の魅力アップを目指してスタート。約100メートルの距離にある老舗同士が、八尾山田商工会の協力で初めてコラボ商品を出すことになった。

 ラベルのデザインには和紙製造の桂樹舎(鏡町)が関わった。おわらの踊り手の編みがさや、人と人とのつながりをイメージして網目模様に仕上げた。

 1本720ミリリットル、1650円。20日から両酒造のほか、県内の酒販店やスーパーで取り扱う。玉生社長(46)と福島社長(53)は「この取り組みで八尾に新たな風を吹かせたい」と話している。問い合わせは両酒造まで。

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