松本市奈川のそば店５軒でつくる「奈川そばの会」は、在来種「奈川在来」と北海道の品種を掛け合わせた夏に収穫する品種「夏吉」で作った新そばを３１日まで提供している。同地区で５月下旬に種まきした夏吉を使った。

　奈川在来は秋に収穫する品種。夏の新そばも地元ならではの味を楽しんでほしいと、奈川地区では２０１８年から夏吉を栽培し、そば店で期間限定で提供してきた。香りが豊かで甘みがあり、喉越しが良いのが特徴だ。

　同会によると、今年の夏吉は粘りが強く、出来が良い。期間中は５店で提供するそばを全て夏吉で作る。それぞれの店で２２日まで期間限定メニューも提供している。

　新型コロナの影響に加え、お盆休みの大雨で奈川地区のそば店の客足は減少。奈川そばの会の池田善寿(よしじ)会長（５５）は「今年は最高の出来。新しい品種の夏吉はまだまだ少ないのでぜひ食べに来てほしい」と話している。