音楽や美術など幅広いジャンルの動画作品を集めた福井県福井市のオンライン芸術祭「ふくいバーチャル文化芸術祭」が９月１日、ホームページ上で開幕した。テーマの「開放」を、個性豊かに２分間で表現した４８作品が、パソコンやスマートフォンでいつでもどこでも楽しめる。９月中旬には計８０作品が集まる予定で、視聴者の人気投票を基に最高賞の市長賞などを決める。

　コロナ禍などで表現の場が減る中、新たな文化芸術活動の発表機会をつくり次世代の担い手育成につなげようと市が初めて企画。７月から作品を募り、約８０のエントリーがあった。

　この日は、地元で活躍する個人や団体をメインに８月までに提出を済ませた４８作品を公開した。アカペラや合奏などの音楽、絵画や書道などの美術のほか、ダンスや民踊、パルクールやスケートボードなどのストリートカルチャーまで、思い思いに「開放」を表現している。

　それぞれの動画には、出品者の会員制交流サイト（ＳＮＳ）につながるバナーも設けており、主催する市文化振興課の担当者は「地元で多彩な活動を展開するアーティストを知ってもらうきっかけにもしてほしい」と芸術祭への"来場"を呼び掛けている。

　ポータルサイト「オンフク」内のイベントページで９月中公開し、ページ内の専用フォームから人気投票（複数選択可）を募る。投票結果や審査で、市長賞をはじめ優秀賞２作品、推薦６作品を決める。投票者の中から抽選で１０人にクオカードを贈る。入賞作はハピテラスの大型ビジョンでも放映する。

　１２日（午前１１時～同１１時半）に関連イベントとして、イベントページ上で津軽三味線の演奏とｅスポーツのコラボ動画を生配信する。事前申し込み不要。９月末まで公開する。

　公募作品や関連イベントの視聴はいずれも無料。問い合わせは市文化振興課＝電話０７７６（２０）５３６７。