呉羽梨入りのカレーパンを手にする野口さん夫婦

呉羽梨入りのカレーパンを手にする野口さん夫婦

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カレーパンに呉羽梨 規格外活用し支援

北日本新聞(2021年9月5日)

 春の悪天候の影響で規格外となった呉羽梨を使い、レストラン「ビストロふらいぱん」(富山市本郷西部)がカレーパンを作った。中にはカレールーと大きめに切った梨。ほどよい辛さとみずみずしい甘さがマッチし、物珍しさも手伝って人気を集めている。オーナーシェフの野口利雄さん(68)は「呉羽梨のおいしさを多くの人に伝えたい」と意気込んでいる。

 今年は4月の霜やあられで呉羽梨に大きな被害が発生し、出荷量は激減。小さかったり傷が付いたりした規格外の梨も大量に出た。ふらいぱんの常連客には呉羽梨の生産者も多く、ナシの不作を憂う声を直接聞いていた。

 1979年の開店以来、地元産食材にこだわった料理を提供してきた野口さん。「何か力になりたい」と思い、富山市が規格外の果物の出荷や商品開発を促す「規格外果実販売促進緊急支援事業」を活用することを決めた。

 10年ほど前から、収穫期に合わせて呉羽梨を使ったメニューを展開してきた。今年は「遊び心と、ありそうでなかった組み合わせ」をコンセプトに、既に販売していたカレーパンに規格外の呉羽梨を入れることにした。

 煮たり、蒸したり、細かくしたりと試行錯誤した結果、生の呉羽梨を使用。もちっとした生地とナシのさくさくとした食感を楽しむことができる。

 梨は知人の生産者から仕入れている。幸水や豊水など手に入る品種で作る。カレーパン作りを手伝った妻の康代さん(54)は「お客様の"おいしい"という笑顔に出合えたらうれしい」と話した。

 11月末まで週末のみ販売。テークアウトの予約も受け付けている。1個330円、2個600円。

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