来年の生島足島神社(上田市下之郷)の御柱大祭に向け、柱の最終選木作業「本見立て」が5日、地元の市有林で行われた。同神社の御柱は伝統的にアカマツを使用。かねて松枯れの被害が心配されているが、真っすぐに伸びる幹回り2メートル前後の4本を決めることができた。
氏子ら25人ほどが参加。新型コロナウイルス対策で人数を半分近く減らした。事前の調査で一之柱の候補としたアカマツは道路から急斜面を数メートル下った所に立つ。宮司の神事と前後し、氏子らがしめ縄や木札を取り付け、木やり長の音頭で万歳三唱。他の3本も順番に神事を執り行った。大祭委員長の松沢繁樹さん(68)は「まずは良いアカマツが見つかり、御柱に向けてスタートできた」と話した。
大祭の開催時期や形態、規模は来年の新型コロナの状況次第で、まだ判断できない状況だ。松沢さんは氏子らと相談、模索していくといい「形はどうであれ、地域の宝として楽しんでもらえる御柱にしたい」とする。
12月上旬に木を切り出す「根切り」、2月に曳(ひ)き綱を作る「綱より」、3月に「山出し」を予定している。