完成までに2カ月かかった姫路城を手にする吉田さん

完成までに2カ月かかった姫路城を手にする吉田さん

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竹細工で城や社寺 精巧に 高岡の吉田さん手作り

北日本新聞(2021年9月11日)

 高岡市島新の吉田良秋さん(73)は、3年前から健康のために竹細工の技を生かし、ミニチュア作りに打ち込んでいる。これまでに全国の城や神社など約50点を制作。「手や脳を動かすので、認知症の予防にもなっている」と笑顔を見せる。

 吉田さんは定年退職後、自宅にベランダや小さな池を造ったり、「中田かかし祭り」にかかしを出品したりと、ものづくりを楽しんできた。70歳の時、兄の村田良一さん(75)=氷見市=が制作した竹細工を見て、自分も作ってみようと自己流で始めた。

 材料は地元の竹林で伐採したマダケ。水抜きや陰干しなど約半年かけて下処理する。3種類のカッターで竹を1センチ幅に切り、木工用接着剤で組み立てる。塗料で着色し、細部は稲穂や桜の枝も使って仕上げる。本を参考に富山城や彦根城などを作り、最も大きな姫路城(高さ38センチ、横38センチ、奥行き25センチ)は完成までに2カ月かかった。

 作品は自宅に飾り、近所の人や親戚にも贈っている。寺のミニチュアをもらった大乗寺(高岡市東保新)の経国光正住職は「門徒に立派な大乗寺のミニチュアを見てもらいたくて寺の集会所に飾っている。訪れた人はみんな驚いている」と喜ぶ。

 吉田さんは今後、神社を中心に制作する予定で、現在は京都の石清水八幡宮に取り掛かっている。「いずれは作品の写真集を出したい」と夢を語る。

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