福井県外出身の若者目線であわら市の魅力を広めようと、市観光協会が会員制交流サイト(SNS)の「ショート動画」を使った情報発信に取り組む。第1弾として、県内にIターン移住した20代女性らが旬のフルーツや地場産の野菜を使い、楽しく紹介する動画の撮影を行った。作品は近く完成し配信される。今後もテーマを変え、本年度内に7作品を作る予定。
1分以内のショート動画は特に若者に人気がある。新型コロナ禍で県外での誘客プロモーションができない中、観光協会は若い世代をターゲットに動画投稿サイト「ユーチューブ」、写真共有アプリ「インスタグラム」で魅力を発信することにした。
1回目の撮影は12日、農産物直売所「きららの丘」であり、昨夏、神奈川県藤沢市から福井市に移住した松井さんと、同県相模原市出身の山尾さんらがおおまかな脚本を考え出演。2人がメンバーになっており、市の魅力を発信している「あわら探検隊」と撮影した。
ショート動画には"つかみ"やおもしろさが必須。2人がひらがな5文字(あいうえお)で始まるフルーツや野菜、食品を買って、ランチを作って試食する―という構成。
松井さんは店内で一風変わった形のカボチャ「ロロン」を偶然見つけると、何かひらめいたように買い物かごに入れた。ほかにアスパラガス、ミディトマトなども楽しそうに購入。山尾さんは悩みながらスイーツを選んだ。撮影は4時間にも及び、1分以内の動画に編集する。この日買った食材を使った関連作品も作る予定という。
市や観光協会は「SNSを駆使したプロモーションが主流になりつつある。あわらに少しでも興味を持っていただくことが大事で、その入り口として企画した。県外出身の若者から見た魅力が少しでも伝われば」と期待している。
動画は21日をめどに、観光協会はユーチューブとインスタグラムで、あわら探検隊はショート動画配信アプリ「TikTok」で発信する。