上田市菅平高原で15日、涼しい風の中をふわふわと飛ぶアサギマダラの姿が見られた。秋に日本列島を南下するチョウで、今後の気温の低下とともに市内の平地でも見られるようになる。
淡い青緑色とまだら模様が特徴。4匹が道路沿いに点々と広がるヒヨドリバナの白い花を飛び移り、蜜を吸っていた。しばらくすると、空高く舞い上がり姿を消した。クジャクチョウや赤色に染まったアキアカネなど、他にも多くの虫が飛び交っていた。
筑波大山岳科学センター菅平高原実験所(上田市)の元教授・町田龍一郎さん(68)によると、アサギマダラは夏の間は標高の高い場所で過ごし、秋に台湾など南へ渡る。「あさぎ色の羽を伸ばして滑翔する姿がすがすがしい」と話していた。