大きな「m」字型の作品の仕上がりを確認するため、現地を訪れた山下さん(左)と小林さん=生地海岸

大きな「m」字型の作品の仕上がりを確認するため、現地を訪れた山下さん(左)と小林さん=生地海岸

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蜃気楼を使った大規模アート 山下さん・小林さん 黒部に作品 反転で「m」が「∞」に

北日本新聞(2021年9月23日)

 黒部市の生地海岸堤防に、高さ2.3メートル、幅14.1メートルの「m」字型のアート作品が設置された。蜃気楼(しんきろう)の反転現象が起きると、魚津市などからは無限を意味する「∞」マークに見えるという。制作したアーティストユニット「山下麻衣+小林直人」の2人は「自然現象とコラボレーションしたアートを楽しんでほしい」と話している。

 山下さんと小林さんのユニットは千葉県を拠点に、横浜トリエンナーレや瀬戸内国際芸術祭などで活躍している。映像や写真を使い、人と自然の関わりについて考えさせるような作品を生み出している。県内初の個展となる「蜃気楼か。」が黒部市美術館で25日に開幕するのに合わせ、自然現象を取り込んだ壮大な屋外プロジェクト作品として制作した。

 作品名は「infinity~mirage(インフィニティ・ミラージュ)」。堤防にオレンジ色の看板を貼り付けており、下側に反転する下位蜃気楼によって、∞マークを浮かび上がらせる狙いだ。会期中は魚津市の海の駅蜃気楼に設置した望遠カメラで撮影し続け、その映像を展示会場でライブ中継するほか、ウェブの特設サイトでも同じ映像を紹介する。

 制作には、蜃気楼を研究している魚津埋没林博物館も協力した。山下さんと小林さんは「『予測不可能なことは面白い』と感じてもらえるといい」と話す。

 企画展「蜃気楼か。」は12月19日まで。北日本新聞社共催。

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