壁と床に鏡を張り、オブジェや人が奥まで続くように見える「童話世界」=2日、大町市

壁と床に鏡を張り、オブジェや人が奥まで続くように見える「童話世界」=2日、大町市

長野県 祭り・催し

現代アートが彩る大町 北アルプス国際芸術祭開幕

信濃毎日新聞(2021年10月3日)

 大町市で2日、北アルプス国際芸術祭が開幕した。2017年に第1回を開き、2回目を予定した昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大で延期となった。11の国・地域の作家33組が大町の風土や歴史に着想して表現した現代アート作品を市街地や大町温泉郷、仁科三湖などで展示。実行委員会によると、初日は約630人が来場し、まずまずの出足となった。

 少人数で行動する人が目立ち、屋内会場では人数制限をしたものの入場はスムーズ。来場者は最初の受け付けの際に検温などをし、確認のリストバンドを着用した。

 大町温泉郷の多目的ホールでは、中国のリー・ホンボーさんが、壁と床に鏡を張って色とりどりの紙製オブジェが遠くまで続くように見える作品「童話世界」を展示し、家族連れらが不思議な世界を楽しんだ。市内の須沼神明社では天井からつるしたしめ縄を木々に見立てた作品「私を照らす」が飾られた。

 花の種や実、コメ、豆などで描かれた「じゅうたん」を古い民家の離れで鑑賞した松本市の会社員竹内実千(みち)さん(32)は「建物の雰囲気や窓から見える庭の景色と合っている」。新型コロナの感染リスクについて「ワクチン接種も進んだので対策していれば気にならない」と話した。

 11月21日まで。作品鑑賞パスポートは一般3千円(15歳以下無料)。個別鑑賞(各300円)もできる。問い合わせは運営本部(電話0261・85・0133)へ。

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