福井県坂井市の丸岡城を柔らかな行灯(あんどん)の光で包み、来場者がオリジナルちょうちんを手に城山を散策するイベントが10月1日夜、始まった。天守へのプロジェクションマッピングも一新、家族連れらが光の演出を楽しんだ。
「丸岡城天守を国宝にする市民の会」が市と共催し「月待(つきまち)の宴」と銘打ち、週末限定で初めて企画した。
城山に設置された行灯は160基。日本一短い手紙コンクール一筆啓上賞の入賞作品を市内の高校生が手書きした。この日の点灯式で市民の会・会長、坂本憲男市長らがスイッチを押すと、天守に延びる行灯の列が宵闇に浮かび上がった。
手持ちちょうちんの貸し出しも始まり、来場者はちょうちんが足元にほのかに照らし出す明かりのデザインを眺めながら、古城をのんびり散策した。
プロジェクションマッピングは、かつて天守を囲んでいた五角形の内堀、日本海、稲穂など地域資源を鮮やかな光で演出。市民から募った約300枚の笑顔の写真も映し出された。
イベントは16日までの金曜、土曜の午後6時から。プロジェクションマッピングの最終上映は同9時。キッチンカーや模擬店が出る。行灯は11月30日まで点灯する。