パパイアの実を確認する宮城さん=金沢市無量寺町

パパイアの実を確認する宮城さん=金沢市無量寺町

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南国の味 金沢の人に 沖縄出身・宮城さん 青パパイア今年から栽培 週末に初収穫

北國新聞(2021年10月20日)

 沖縄県出身のサツマイモ農家宮城康次さん(47)=金沢市額乙丸町=が、今年から無量寺町で青パパイアの栽培に取り組んでいる。主に南国で育てられ、金沢市民にはなじみの薄いパパイアの味を知ってもらおうと栽培を始めた。今週末から12月初旬まで約200個の収穫を見込み、地域の朝市で販売する予定で、宮城さんは「第二の故郷である金沢の人にも南国の味を伝えたい」と意気込んでいる。

 宮城さんは沖縄県豊見城市に生まれ、28歳の時、「日本海側の寒い地域で生活がしてみたい」と思い立ち金沢に移住した。プログラマーやシステムエンジニアとして働いた後、2018年に金沢農業大学校に入り、卒業した昨春からJA金沢中央大徳さつまいも部会に所属している。

 青パパイアは、甘い果肉になる前の未熟果で、シャキシャキとした食感とクセの少ない味が特長となる。沖縄では、サラダや炒め物として日常的に食べられており、金沢でも知名度を広げようと、5月から栽培を始めた。

 サツマイモの苗床として使っている無量寺町の砂丘地で行い、露地とハウスで計54本を育てている。1年を通じて気温変化が少ない沖縄と違い、寒暖差が激しく夏は40度近くに達する北陸の気候や、砂丘地ならではの乾燥しやすさに苦労しながら、収穫にこぎ着けた。

  <朝市で販売予定>

 金沢に住んで約20年がたつ。「もう雪かきもお手の物。周りの人も優しく、沖縄より居心地が良くなった」と話す宮城さん。「コロナ禍で遠出できない人が多いと思うので、少しでも旅気分を味わってほしい」と、愛情込めて作った南国の果実を届ける。JA金沢中央大徳支店で毎週水曜午前8時半から開かれる朝市で販売を予定している。

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