２０２４年春の北陸新幹線県内開業に向け首都圏からの誘客につなげようと、福井県は今秋、東京を中心に活動するインスタグラマー１２人を「福井女子部」として、県内全域をグループに分かれ訪問してもらい魅力を発信している。１０月２８日は坂井市の東尋坊を訪れ、県内の情報発信グループと交流した。

　インスタグラマーは、「東京女子部」としてスターツ出版（東京）が運営する女性向けＷＥＢサイト「オズモール」（会員約３７０万人）に所属、２０１８年から活動している。全国の自治体とコラボし、地方の女子部として展開するのは初めての取り組み。

　県は会員制交流サイト（ＳＮＳ）を使った情報発信に力を入れており、東京女子部約６００人のうち、旅好きで"映える"写真を撮れる１２人を選抜した。今月２３日から丹南、福井、若狭など６地域に分かれ女子旅を行っている。

　２７、２８日にレンタカーで坂井地域を回っているデジタルクリエーターのＭｅｇｕｍｉさん（横浜市）とＳａＫｉさん（同）が、東尋坊を訪れた。

　日本海が見渡せるカフェ「ＩＷＡＢＡＣＡＦＥ」で、県内の情報発信グループのメンバーと情報交換。「昨日は３００枚撮影し、奇跡の１枚を撮った」と話し、写真の取り方やこだわりを伝えた。

　この後、東尋坊の断崖絶壁に行き、インスタ映えするアングルで写真を撮っていった。フォロワー約１万人のＭｅｇｕｍｉさんらは「首都圏の女性たちは美しい景色はもちろん、カフェやリノベーションした店に興味がある。私たちの目線で、とっておきの福井を発信したい」と話していた。

　今後、個人のＳＮＳ、オズモールのＷＥＢサイト、雑誌で今回の旅を紹介。今冬にも新たな６組１２人に県内を回ってもらう予定。県新幹線開業課は「県内延伸後、首都圏からの誘客が重要になる。若い人たちに福井の魅力が伝われば」と期待している。