岐阜県が生んだ日本画と陶芸の巨匠の作品を紹介する福井県立美術館の企画展「ももきねの美 清流の旅」(福井新聞社共催)は31日閉幕する。近代画壇に新風を吹き込んだ川合玉堂や前田青邨(せいそん)らの代表作41点と、人間国宝の陶磁器5点が美術ファンの関心を集めている。
岐阜県美術館所蔵の名品を紹介する企画展。見どころの一つ、川合玉堂は岡倉天心が創設した日本美術院を横山大観らと共にもり立てた大家。「鵜(う)飼図」「養老図」など少年期を過ごした岐阜の自然を描いた風景画が並ぶ。
天心亡き後の再興院展をけん引した前田青邨は「にごりを取りなさい」との天心の言葉を画業の糧にしたことで知られ、細密描写の人物画が目を引く。
陶芸では、美濃の志野焼復興に尽くした荒川豊蔵や、幻のペルシャ古陶を復活した加藤卓男らの名品が並ぶ。
一般・大学生千円、高校生600円、小中学生300円。福井県立美術館=電話0776(25)0452。