たけふ菊人形(福井県越前市)は迫力の歴史物から「童話の世界」に展示テーマを衣替えして3年。会場は家族連れらで連日にぎわいを見せている。菊人形の数は昨年の4体から10体に増え、菊で彩ったお城もお目見えするなど70回目を祝い展示内容を充実させた。
今年のテーマは「時を超え 花ひらく冒険記」。「おやゆび姫」など冒険を題材にした四つの物語が、菊人形や色鮮やかな花々で表現されている。
新たな趣向として、四つの物語の各エリアに大型展示物を設置した。「不思議の国のアリス」エリアには菊のお城、「ピーターパン」エリアには菊の海賊船、「ヘンゼルとグレーテル」エリアにはお菓子の家が登場。中に入ったり乗ったりして遊ぶことができ、童話の世界に入り込める。
来場した男児(3)=福井市=はお菓子の家が気に入った様子。母親(31)は「息子と一緒にかわいい写真がたくさん取れて満足」と笑顔だった。
噴水広場付近には、生き物を模したさまざまなトピアリー(造形物)もある。会場入り口で出迎える高さ約4メートルのクマのトピアリーと「だるまちゃん」のトピアリーは、11月上旬にかけて見頃を迎えそう。会期後半には会場の菊を総入れ替えするため、一度来場した人も雰囲気ががらりと変わった菊人形を楽しめる。