富山地方鉄道の上市駅開設90周年を記念し、上市町内の小学生が描いた絵を使って車体を飾った「寄せ書き電車」の運行が1日始まった。企画した町商工会青年部(伊東将太部長)の部員たちが同駅で電車を迎え、児童が町の未来や自分の夢を表した絵に見入った。運行は30日まで。
楽しみが少なくなった新型コロナウイルス下で思い出をつくってもらおうと、青年部が寄せ書き電車を企画した。町内6校の5、6年生274人に「上市の未来、将来の私たち」をテーマに1枚ずつ描いてもらった。原画を取り込んだ円形シート(直径約30センチ)を電車(2両編成)の外側に張り、電鉄富山-宇奈月温泉駅間を運行する。
1日は電鉄富山駅を出発し、上市駅のホームに入った車両を青年部員4人が迎えた。剱岳や大岩日石寺といった町のスポット、消防士やサッカー選手など将来の夢を表現した絵が電車を彩った。伊東部長は「上市への愛情がこもった車両を、多くの人に見てもらいたい」と話した。
土、日曜、祝日の運行時間は富山地鉄のホームページに掲載。平日の運行時間は決まっていない。
町は6、7日に駅開設90周年記念イベントを駅構内で予定。写真展「地鉄と上市駅とあのころ」のほか、駅開設ゆかりの地を巡るスタンプラリー、えきなか古本市を開く。
立山町の児童生徒の絵画を飾った電車「立山あーとれいん」の運行も1日から富山地鉄立山線で始まった。来年3月11日まで。