プラネタリウムで再現した有孔虫を紹介する担当学芸員

プラネタリウムで再現した有孔虫を紹介する担当学芸員

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有孔虫の構造 宇宙開発のヒントに 富山市科学博物館

北日本新聞(2021年11月5日)

 富山市科学博物館は7日、プラネタリウムと3次元データを組み合わせ、海にすむプランクトン「有孔虫(ゆうこうちゅう)」を立体的に再現する。有孔虫の体の構造は、人工衛星や宇宙船などを設計する際のヒントになる可能性があり、研究が進んでいる。同日には、映し出されたリアルな有孔虫の内部を見ながら、専門家が宇宙との関係について解説する。

 有孔虫は世界中の海に生息し、大きさは1ミリ未満。炭酸カルシウムの殻で覆われた体の複雑な構造は、重力に影響を受けない形になっているという。水中は浮力を受け、無重力状態に近いことから、有孔虫の研究が人工衛星などの最適な構造を考えることにつながる。

 今回、有孔虫を再現するためのデータは、生き物の体の形から宇宙開発を目指す研究の第一人者で、摂南大理工学部機械工学科の岸本直子教授が提供する。リアルな映像とともに、岸本教授が最先端の研究を紹介する。

 有孔虫のほかにも、珪藻(けいそう)や放散虫などの微生物も映し出し、約10万倍に拡大された姿は神秘的だという。担当学芸員は「プランクトンと宇宙とのつながりを多くの人に知ってほしい」と話した。

 プラネタリウムを使った解説は午後4時からスタートする。参加は事前申し込みが必要で、先着定員140人。問い合わせは同館、電話076(491)2123。

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