昔ながらの織機の実演を眺める来場者ら=11月13日、福井県勝山市の「織機資料館」

昔ながらの織機の実演を眺める来場者ら=11月13日、福井県勝山市の「織機資料館」

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古代~近現代の織機の歴史紹介 福井県勝山市に資料館オープン

福井新聞(2021年11月16日)

 福井県勝山市のNPO法人「まちづくり勝山」が、同市片瀬の越前大仏門前町に、古代から近現代までのさまざまな織機を集めた「織機資料館」を設けた。勝山の繊維に親しんでもらう市のイベント「せんいまつり」が開幕した11月13日に合わせてオープン。館内で織機を使った実演などを行い、来場者の伝統技術への関心を誘った。

 同法人は、繊維産業の歴史を伝える市施設「はたや記念館ゆめおーれ勝山」の指定管理者。また、門前町では資料館と別に「ゆめおーれ織工房」という拠点を設け、毎週日曜に機織り体験会を実施している。

 資料館は、ゆめおーれ勝山の展示スペースが手狭で、収集した織機の置き場がないことなどから開設を決定。今春から準備を進めていた。館内には勝山市鹿谷地区の遺跡から出土した弥生時代の織機を再現したものから、6世紀ごろに日本に伝来したという「地機(じばた)」、明治期に盛んに使われていた「バッタン機」などを展示している。

 資料館は毎週日曜に無料で一般公開する予定で、要望があれば展示品での実演も行うという。同法人の山本一郎理事長は「展示を通し、織機の変遷を知ってもらいたい。また、門前町のにぎわいづくりにも役立つようにしていきたい」と話した。

 「せんいまつり」は2部構成で、第1部は13、14の両日に越前大仏門前町で行われ、資料館展示品での実演のほか、ミサンガ作りなどの体験、マリンバの演奏会があった。第2部は21日にゆめおーれ勝山で開き、勝山出身のファッションデザイナー玉木新雌(にいめ)さんの講演を行う。

 問い合わせは、ゆめおーれ勝山=電話0779(87)1200。

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