軒下工房20周年の節目を祝った記念式典=11月13日、福井県鯖江市うるしの里会館

軒下工房20周年の節目を祝った記念式典=11月13日、福井県鯖江市うるしの里会館

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越前漆器職人グループ「軒下工房」20周年 鯖江市河和田地区、産地振興へ決意

福井新聞(2021年11月17日)

 福井県鯖江市河和田地区の越前漆器職人グループ「軒下工房」の20周年記念式典が11月13日、市うるしの里会館で開かれた。2000年1月結成で、既に活動は22年目。熟練の職人が漆器の魅力発信や産地振興に努めたこれまでの歩みを出席者約40人が振り返り、次の節目への決意を新たにした。

 式典は昨春実施予定だったが、コロナ禍の影響で1年半延期された。座長は「目先の利益を追求せず、常に産地のことを考え漆器のある暮らしを提案することを理念に掲げてきた。30年、50年を目指し、今後も自己研さんに努めたい」と決意を新たにした。

 メンバーや関係者がこれまでの歩みを振り返る座談会もあった。ネーミングについては「軒下から気軽に作業が見える工房」との意味を込め、現在事務局長を務める男性が考案したことが披露された。

 軒下工房は現在は職人21人が参加しており、作業場の一般公開をはじめ、児童への絵付け教室や作品展など漆器の魅力を幅広く伝える活動に尽力。一般向けに技術を伝える「職人塾」では、今春修了した20期生までで延べ約400人を指導してきた。09年には伝統的工芸品産業功労者の近畿経済産業局長表彰を受けた。

 この日は職人塾21期生25人の開講式や物故者慰霊祭も行われた。

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