寿福院の遺徳をたたえた肖像画の開眼法要=羽咋市滝谷町の妙成寺

寿福院の遺徳をたたえた肖像画の開眼法要=羽咋市滝谷町の妙成寺

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寿福院「開眼」 羽咋・妙成寺で法要 奉納の油彩画、本堂に安置

北國新聞(2021年11月23日)

 加賀藩祖前田利家の側室で3代藩主利常の生母である寿福院(じゅふくいん)(1570~1631)の油彩の肖像画が22日、ゆかりの深い日蓮宗本山妙成寺(みょうじょうじ)(羽咋市)に奉納され、開眼法要(北國新聞社後援)が営まれた。参列者約20人は描かれた気品ある美しさに見入り、寿福院の遺徳をたたえた。日蓮宗本山の本堂に油彩画が安置されるのは珍しく、国宝指定を目指す妙成寺の新たな見ものになると期待される。

 肖像画は寿福院の生誕450年を機に、駒野日高(にちこう)貫首の依頼を受けて、金沢市の画家末松智さん(63)が制作した。寿福院を描いた画像はこれまでなく、末松さんは異母兄の妙成寺14世貫首、日淳(にちじゅん)上人と利常の肖像を基に顔をイメージして描き上げた。

 剣月流剣詩舞刀法道宗家の高桑剣月さん(88)と妻で宗範の剣桜さん(78)、寿福院を研究する石川県郷土史会常任幹事の横山方子(まさこ)さん(77)=いずれも金沢市=らが浄財を寄せ、制作を支えた。

 法要には岸博一羽咋市長、妙成寺文化財を守る会の馳浩会長らが参列。日蓮宗の熱心な信者で、五重塔の建立を発願するなど妙成寺をあつく庇護(ひご)し、「中興の祖」とされる寿福院の功績をしのんだ。岸市長が祝辞を述べ、法要後、高桑さん夫妻が利常と寿福院に扮(ふん)して剣詩舞を奉納した。

 肖像画は本堂の本尊の脇、寿福院の位牌(いはい)の後方に安置される。妙成寺の山川知則執事長は「遠くから見ても存在感のある素晴らしい絵だ。妙成寺の文化財とともに長く受け継いでいきたい」と話した。

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