高岡市太田の「あまはらし食堂」は3月末まで、期間限定で早朝営業している。店は8月に雨晴海岸近くにオープンしたばかりで、同海岸の冬景色を撮影しに来たカメラマンらに朝食を提供しようと、初めて企画。店長の松尾久栄さん(50)は「体を温め、すてきな写真をたくさん撮ってもらいたい」と話している。
雨晴海岸は海越しに立山連峰を望む名勝として知られる。松尾さんはこの景色に魅了され、2018年冬に海岸に面した空き家を購入し、家族と移り住んだ。今年8月には自宅の空きスペースを活用して食堂を開き、ランチや軽食、ドリンクなどを提供している。
激しく冷え込む冬の朝は海面から煙が立ち上ったように見える「気嵐(けあらし)」が発生しやすく、特に大勢のカメラマンが集まる。極寒の中、何時間もシャッターチャンスを待ち構える人々をたびたび目にしていた松尾さんは、温かい朝食で撮影を応援しようと、今月2日から早朝に店を開けている。
メニューはご飯とトーストの2種類のセットから選ぶことができ、いずれも550円。ご飯は日替わりのみそ汁とともに提供し、納豆や卵などのトッピングも追加できる。トーストはピザトーストやホットサンドなどにも変更でき、スープが付く。
松尾さんは「雨晴海岸の景色は住民の自慢で、雪の立山や気嵐が見られる冬は特に幻想的。カメラマンだけでなく、大勢の人たちが訪れるきっかけになればいい」と期待した。
営業は午前6時~同9時半と、同11時半~午後5時半の2回。火、水曜定休。