お気に入りの逸品を探す来場者=香林坊大和8階ホール

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石川県 金沢市周辺 祭り・催し

歳末美術展 6部門計274点を品定め

北國新聞(2021年12月10日)

 チャリティー展「第61回歳末美術展」(一般財団法人石川県美術文化協会、北國新聞社主催)は9日、金沢市の香林坊大和8階ホールで始まった。同協会員ら246人が日本画、洋画、彫刻、工芸、書、写真の6部門に計274点を持ち寄り、訪れた愛好者は気鋭の意欲作や重鎮作家の秀作を熱心に品定めした。入札方式で販売し、益金の一部は社会福祉事業に役立てられる。

 工芸部門では大樋陶冶(とうや)斎(さい)同協会筆頭副会長(文化勲章受章者、日本芸術院会員)が飴釉(あめゆう)の雲鶴茶盌(うんかくちゃわん)などを出品したほか、人間国宝の作家らの逸品もずらりと並び、工芸王国・石川の粋を示した。

 日展会員の実力派も多く出品した。今年の第8回日展で内閣総理大臣賞に輝いた松崎十朗さん(日本画)は清楚なツバキを描いた小品を、文部科学大臣賞を射止めた十一代大樋長左衛門さん(工芸)は端正な飴釉の各服(かくふく)茶盌を寄せた。

 来年の干支(えと)の寅(とら)を題材にした絵画や彫刻、書など新春にふさわしい作品も並び、来場者は思い思いの値付けを楽しみながら札を投じた。入札は最終日16日の午後6時まで受け付けている。

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