金沢市小立野2丁目の金大工学部跡地に開館する新石川県立図書館で18日、県民向けの見学ツアーが始まった。参加者約210人は吹き抜けを書架が取り囲む閲覧スペースのほか、開館後は関係者以外立ち入り禁止となる地下書庫も巡り、真新しい「知の殿堂」に心を躍らせた。
参加者は、12テーマで7万冊を収める円形の閲覧空間や書架を360度見渡せる3階のブリッジ、広々とした自習スペースなどを見て回った。「こどもエリア」には木のぬくもりを感じさせる閲覧スペースが広がり、子どもたちが秘密基地のような空間を楽しんだ。
金沢市の会社員竹松理香さん(34)は「ほかの図書館にはないワクワクする仕掛けがたくさんあった。家族で通いたい」と笑顔を見せた。市内の会社員打木瑞穂さん(48)は「階段を上ると、いろんな本の表紙が目に入る構造が斬新だ」と話した。
ツアーに同行した谷本正憲知事は定員千人の7倍を超える応募に触れ、「関心の高さを実感した。新たなにぎわい拠点として、繰り返し利用してほしい」と参加者に呼び掛けた。
見学ツアーは19、25、26日も行われる。年明けからは図書の移送が始まり、来年度前半に開館する。