金沢市天神町1丁目の田井菅原神社で25日、約200年前に加賀藩12代藩主前田斉広(なりなが)に献上された鏡餅が再現された。田邊(たなべ)良和宮司と氏子が、ろうでできた紅白の餅50個を約1・2メートルの高さに積み上げ、正月の雰囲気が広がった。
伊勢エビや昆布、ダイダイなどで飾った「床飾り餅」と、大きな台形の紅白餅を重ねた「櫓(やぐら)飾り餅」、松の枝を立てて野菜を添えた「蓬莱(ほうらい)飾り」で構成される。
田邊宮司によると、加賀藩の十村役(とむらやく)を務めていた田邊家が1802年、斉広が藩内で初めての正月を迎える際に献上した。展示は1月25日まで。