上田市出身の元宝塚歌劇団娘役トップスターの俳優、月影瞳さん(東京)が26日、上田電鉄別所線(上田市)の「1日観光駅長」を務めた。車内で観光案内のアナウンスや歌を披露。6月に開業100周年を迎え、市の日本遺産「レイラインがつなぐ太陽と大地の聖地」の構成文化財にもなっている同線をPRした。
伝統工芸の上田紬(つむぎ)のはかまを着た月影さんは、日本遺産にちなんだデザインを施した列車「れいんどりーむ号」に乗り込んだ。千曲川に架かる赤い鉄橋に差し掛かると、2019年の台風19号災害で橋が被災したことを説明。その後、歌謡曲「千曲川」や宝塚ゆかりの名曲「すみれの花咲く頃」などを披露した。乗客は熱心に写真を撮ったり、歌に合わせて体を揺らしたりして楽しんだ。
月影さんは取材に「子どもの頃に遠足で前山寺や安楽寺へ行き、写生大会をした」と別所線の思い出を語り、「一駅ごとに風景が変わり、違う顔がある。(列車の時間を)楽しみながら過ごしてほしい」と話した。