福井県敦賀市蓬莱町の敦賀水産卸売市場で1月5日朝、魚の初市が開かれた。しけ続きで並んだ魚介の量は少なかったものの、約50人の仲買人がハマチやサザエなどの競りに参加し、港町に活気が戻った。
初市に先立って行われた年賀式には、県漁連関係者や仲買人ら約70人が出席。県漁連敦賀支所の支所長は「2年半後には、敦賀に北陸新幹線がやってくる。敦賀のおいしい魚を首都圏に発信し、駅前の発展につなげたい」とあいさつ。渕上隆信市長も「敦賀のおいしい魚を知っていただき、越前がにや、敦賀真鯛(まだい)、敦賀ふぐ、それに続くいろんなものを発信してにぎわせていきたい」と力を込めた。出席者全員で三本締めを行い、新年を祝った。
年末年始の休みを終えた4、5日にしけとなって出漁できず、敦賀湾内や美浜町の磯や小型定置網で水揚げされたヒラマサやサゴシ、アジ、アワビ、ナマコなど、競りにかけられたのはわずかとなった。それでも競り人が威勢のいい声を上げると、仲買人が指で買値を示し、次々と競り落としていた。